The Hollywood Reporterは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(仮)』の制作が一時中断するという記事の中で、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督がマーベルと面談したと伝えた。これに関し、CBRがタイカ監督の次回作について考察している。
タイカ監督の次回作は?
マーベルとの面談において、タイカ監督の次回作として何の作品が話し合われたかは不明だ。しかし、『ガーディアンズ3』のことだと予想する声が大きい。
ジェームズ・ガン監督の突然の解雇事件の際、後を引き継ぐ新監督としてファンの間で最も名前が挙がったのがタイカ監督だった。それだけ『マイティ・ソー バトルロイヤル』が面白かったということだろうし、ガン監督の世界観に最も近いものを持っているという評価なのだろう(個人的には「似て非なるもの」だという気もしますが……)。ガーディアンズのファンにとっては、制作も危ぶまれている現状において、タイカ監督は希望の光なのかもしれない。
しかし、別の作品の可能性はないだろうか?それは、謎の新作『エターナルズ』だ。
カービーテイストあふれまくりの『Eternals (1976-1978) #1』の表紙
『エターナルズ』は、1970年代にジャック・カービーにより作りだされたキャラクターだ。太古の地球において宇宙の超越種族セレスティアルズにより遺伝子操作され誕生した、超人たちの物語である(マーベル宇宙において重要な位置をしめるセレスティアルズであるが、なにを隠そう、このエターナルズで初登場した)。
今年の4月にケヴィン・ファイギが制作を進めていることを認め、現在は脚本の初期段階が執筆されているものと見られている。
現在、マーベル・スタジオのフェイズ4の作品群についてはわかっていないことが多いが、確定している『ドクター・ストレンジ2』『ブラックパンサー2』と共に、『ブラックウィドウ』『エターナルズ』『ガーディアンズ3』が制作進行中と伝えられている。この中で、まだ監督が決まっていないのが、『ガーディアンズ3』と『エターナルズ』の2本なのだ。
『エターナルズ』は、カービーの壮大なビジョンが存分に発揮された名作だが、一方でそのまま映画化すると突飛な感じで観客がついていけるのかという疑念もある(注:エターナルズにはスタン・リーが関わっておらず、スタンの良い意味での俗っぽさが無いんですよね)。
しかし、『バトルロイヤル』でカービー・テイストあふれるサカールを描いたタイカ監督ならば、上手いこと映像化してくれるのではないか。ファイギが原作コミックの中ではさほど人気キャラクターとは言えない『エターナルズ』の映画化を決めた背景には、タイカ監督ならばという勝算があったのかもしれない。
それに、神話的要素の強い『エターナルズ』ならば世界観も近いので、ソー(クリス・ヘムズワース)を登場させることもできるだろう(『アベンジャーズ4』でソーがどうなるかは、まだわからないわけだが)。『バトルロイヤル』で意気投合し「また組んでやりたい」と話していた両雄に、再びその機会を与えることも出来る。また、その先に『ソー』の新作が実現する可能性もあり得るだろう。
以上はあくまで仮説(と妄想)ではあるが、とにかくどの作品になるにせよ、タイカ監督の次回作に大いに期待したい。