マーベル・ナイツが帰ってくる!
かつてジョー・カザーダが立ち上げ、そのクオリティで一世を風靡したブランドが、20周年を迎え再び動き出す。
現在の映画・ドラマにも影響を与えたマーベル・ナイツ
マーベル・ナイツとは、1998年にマーベルが、ジョー・カザーダとジミー・パルミオッティが運営するイベント・コミックに、デアデビル、ブラックパンサー、インヒューマンズなどのタイトルの制作を任せた一連のラインのことを指す。(ジム・リーやロブ・ライフェルドに任せた「ヒーローズ・リボーン」を思い浮かべてもらうと分かりやすいか)
ケヴィン・スミス、ブライアン・M・ベンディス、ガース・エニスなどのクリエイターをスカウトしたカザーダは、従来のマーベルとは一味違った個性的でクオリティが高い傑作を次々と送り出す。この成功が、後にカザーダがマーベルコミックスの編集長に就任するきっかけとなった。
その影響は、現在のマーベルの映像作品にも表れている。映画『ブラックパンサー』は、クリストファー・プリーストが手掛けたマーベル・ナイツ期の影響が強いし、『デアデビル』『パニッシャー』などのNetflixの作品群は、マーベル・ナイツが無ければ生まれなかったかもしれない。(もちろん、源流としてフランク・ミラーの影響があるのは言うまでもないが)
そんなマーベルナイツが今年20周年を迎え、再びマーベルに帰ってくる。
新たにショーランナーに就任したのは、『ヴェノム』『サノス』で高評価を受けているドニー・ケイツだ。
ケイツ自ら、新マーベルナイツのライターを選んでおり、現在のところチニ・ハワード (Assassinistas, Euthanauts)、マシュー・ローゼンバーグ(Phoenix:Resurrection, Punisher)、ビータ・アヤラ (The Wilds, Batman Beyond) の名が挙がっている。
マーベルナイツの下でリランチされるのは、デアデビル、パニッシャー、ブラックパンサー、インヒューマンズ、ゴーストライダー、エレクトラなどの、元祖マーベルナイツだったキャラクターたちだ。
動き始めたこのプロジェクトの詳細はまだまだ不明だが、まずは11月に始まりを告げるワンショット『MK20 #1』が発売される。ライターはケイツ、アートはマイク・デオダートが担当する。既にイメージイラストが公開された。